「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」ってみなさん知ってます?
これ言わずと知れた名著なんですよね。
このシリーズは「英検準1級・1級・TOEIC900点突破 Vocabulary 1000」や「英検1級・TOEIC990点突破Vocabulary 1000 」もあり、
この3つの中で最上位のレベルの本です。
ただ、ネットで検索してもほとんどレビュー載ってないし実際どうなの?って方も多いと思うので
ここで紹介していきます~!!
とその前に、一番言っておきたいことですが
個人的な見解ですが、このテキストは
「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」というタイトルのテキストですが
ぼくは「英検1級対策」にはオススメしないです!
いや、このテキストが悪いって言ってるわけではなくて良本なのには間違いないのですが、
「英検1級」の対策には効率が悪いと思っていて
国連英検特A級の対策にはかなりいいんじゃないかなっていう本です。
「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」がどんなものか簡単に紹介
著者:有名な植田一三(うえだいちぞう)さん
この本の著者は英語界で有名な英語学校アクエリアーズ代表の「植田一三」さんです。
英語学校アクエリアーズとは「英語の最高峰資格8冠突破&英語教育書ライター養成校」です。
おそらく知っている方も多いはず。
一言で言うとこの方は「英語のプロ」。
関西学院大学卒業で、英検1級合格を始めとするレベルの高い英語資格試験の教育に従事しています。
指導歴は34年で、英検1級合格者を1860人以上、資格3冠(英検1級・通訳案内士・TOEIC980点)突破者を300名以上育てたそうです。
28年以上の著述歴で、出版した英語学習図書は60冊以上。
いやいや、普通にサラッと60冊とか言ってるけど、よく考えると
60冊ってめちゃめちゃスゴいですよ??
しかもそのうち10冊以上がアジア数か国で翻訳までされているそうです。
また、英語だけでなく中国語・韓国語もできるというスーパーサイヤ人。
英語・中国語・韓国語、3カ国語の通訳案内士です。
もちろん努力もたくさんされたとは思うのですが、おそらく語学の才能が抜群なのでしょう。
ぼくも「植田一三」さんは英語がものすごくできるとにかくスゴい人(語彙力低めですみません)
というイメージでしたがここまでスゴい人だとは初めて知りました・・・(笑)
そんなに経歴スゴい人が書いてるテキストなんて期待大だね
12000語-17000語レベルの中から1000語を抜粋
表紙に書いてあるとおり、このテキストは12000-17000語レベルの中から1000語を抜粋した問題集です。
参考に、もう当たり前に知っているとは思いますが
英検1級:約10000~15000語
国連英検特A:約15000語
が必要だと言われています。
また、ここでぼくがこのテキストが好きである大きな理由の1つとして声を大にして言いたいのですが、
例えば15000語レベルの本はそもそもあんまり出版されていなくて、
有名なものでは「究極の英単語シリーズ」がありますよね。
ただ、ぼく的にはこの本はそれらの本と比べてこっちの方が断然良いと思っています。
確かに「究極の英単語」は15000レベルの単語が載っていますが、
例えば、なぜか中1で習う単語”math”(数学)が載ってたり、
"pup"(子犬)みたいなどーでもいい、今まで色々な雑誌を読んできた中で一度も出てこないような役に立たない単語も載っているんですよね。
ぼくはこういう単語がちょくちょく出てくるのがストレスでした。
もちろんこの「究極の英単語」が悪いわけではなくて、ぼくなんかよりももっともっと上位層の方にはいいのかなと思います。
ただ試験対策本としては適していないかなという感想です。
対して「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」はそんなことはなくて、
本当に「英検1級・国連英検特A級」に突破するための語彙が凝縮されて載っているので効率良く学習ができ、ぼくはとても気に入っています。
インプットとアウトプット両方型
このテキストはPart1~50に分かれていて、Part1つにつき20個の単語が載っています。
左側のページには単語と品詞・その意味が
右側には左側で覚えた単語を穴埋めに入れていく20問の問題形式です。
左側のページを見てインプットして右側のページでアウトプットします。
前書き(Part1~50以外の部分)が豊富で楽しい
これはぼくが意外と好きなところです。
前書きなんてどうでもいいわw中身が充実してればいいって方も多いかもしれないんですが、もちろん中身は充実しているのが前提です!
前部分に書かれていることは以下6つです。
- このテキストの特徴←
- 英検1級合格必勝法と英語道
- 英検1級に合格するタイプとしないタイプ←
- 2014年度第一回英検1級語彙問題解説
- 英検1級語彙問題難易度比率表←
- 英検1級語彙過去20年間頻度別語彙リスト←
この6つの中の←箇所だけ抜粋して紹介していきます。
「テキストの特徴」は、言葉の通りテキストの特徴、また加えてこのテキストの勉強法が書かれています。
次に、ぼくが個人的に面白くて好きだった
「英検1級に合格するタイプとしないタイプ」です。
英検1級に合格するタイプとしないタイプはそれぞれ10個上げられていて(表裏一体)、内容はここでは著作権的に書かないでおきますが、
ぼくは当時(英検1級を目指しているとき)、「英検1級に合格しないタイプ」の項目のうち1つしか該当しなかったので安心した覚えがあります(笑)
また英検1級に合格してから改めて見てみると「英検1級に合格するタイプとしないタイプ」どちらも
あ~確かにその通りだわw
って思ったので、(断じてプラシーボ効果ではないです)
もしこのテキストを手にした方がいれば、「英検1級に合格するタイプ」に当てはまるような勉強法をオススメします!
「英検1級語彙問題難易度比率表」は、1998年~2007年までの10年間のそれぞれの試験で初級・中級・上級レベルの語彙の割合がどれくらいだったかを表した棒グラフが載っています。
これ自体は、英語力アップとは直接関係ないですが、
思ったよりも年ごとに割合にばらつきがあって興味深かったですね。
最後に、「英検1級語彙過去20年間頻度別語彙リスト」。
過去20年間の間に語彙問題の選択肢に用いられたものを1回、2回、3回、4回以上の頻度順に分けてリストアップしています。
ここに載っている単語は、このあとのPart1~Part50には出てこない単語もあるので、こちらもチェックしておくと良いでしょう。
国連英検特Aの合格体験記で、使用したテキストにこの本をあげている人もちょくちょく見るよ!
中身を詳しく
「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」がどんなテキストなのかなんとなくわかったところで中身をもっと詳しく紹介していきます!
特徴は以下5つです。
- 例文はリプロダクションやシャドウイングがしやすいように12語前語
- 英語と日本語両方で語彙の意味を記載←
- 運用語彙を増やしやすいように必ずそのフレーズを記載←
- 各パートは20択の問題形式←
- 語彙の記憶を助けるための「反意語」トレーニング
ここで←箇所をまた詳しくみていきますよ~
英語と日本語両方で語彙の意味を記載
といってもこれはちょっと書き方に誤解があって、
書き方としては簡単にこんな感じです。
acumen:the ability to understand and judge things quickly and cleary : e.g financial acumen (金融への鋭い洞察)
「acumen=鋭い洞察力」と直接書かれているわけではなく、フレーズの意味が載っています。
まあそれはそこまでは気にならないですかね。
あとここで1つ言ってしまうと、
「英検1級に合格するタイプ」に著者の植田さんは「主に英英辞典を利用しているので語幹が養われている」ことをあげているのですが、
ぼくは初めて見た単語の意味を知りたいときは基本的に英和辞典を使っていました。
日本語だと情報がぱっと入ってくるので時間がかからず覚えられんですよね。
英英辞典だといちいち英語を読まなきゃいけないので、とにかく単語をバンバン覚えたいときはちょっと効率が悪いかなって思っています。
ただ、ある程度覚えたあとに確認の意味で調べるときは、英英辞典を活用するのもいいなと思います。
まあこのテキストのように英語と日本語の両方の意味で記載されていると使い勝手がよいのに間違いはないです!
運用語彙を増やしやすいように必ずそのフレーズを記載
上で"acumen"の例をあげましたが、必ずフレーズもちゃ~んと載っています。
例えば英検1級単熟語EXでanimostyはこんな感じで紹介されていますが
「英検1級・国連英検特A突破 Vocabulary 1000」の場合は「personal animosity」と載ってるイメージです。
語彙の記憶を助けるための「反意語」トレーニング
「反意語大特訓スーパーボキャブラリーテスト」と題するパートがPart1~10まで、1つのPartにつき10問あります。
(なので全ての単語があるわけではない)
このテキストで覚えた語彙の反意語を選んでいく4択の問題形式で、4択の選択肢自体は簡単な英語もたくさんあるのですが(zealousとかcapitalとか)
覚えた単語の復習に最適です。
もう1つの大きなメリット
これはこのテキストにそう書いてあったのでそのまま書いてしまうのですが、
「このテキストのもう1つの大きなメリット」とわざわざいうぐらいなので紹介しておきます。
それは
準1級の語彙問題を90%以上正解できる基礎レベルから、1級の語彙問題を90%以上正解できるレベル、GREの語彙問題にも対処できるレベルと段階的に語彙力をアップしていける点
です。
「段階的に」とありますが、ぼくが学習した感じ、Part1からPart50まで段階的に難しくなっていっているようには感じず、「段階的に」の意味はよくわからなかったです。
ただ、「準1級の語彙問題を90%以上正解できる基礎レベル」から「GREの語彙問題にも対処できるレベル」というのは、かなりの幅広いレベルをカバーできている本なのではないでしょうか。
英検1級を目指すためのテキストとしては効率が悪い
実は冒頭で言ったとおり、ぼくは英検1級合格を目指すための本としてはこのテキストは効率が悪いと思っています。
なぜなら、英検1級の語彙問題よりレベルが高いと感じるからです。
アメリカ人が大学入試(SAT)や大学院入試(GRE)のときに使う単語帳のレベルと同じくらいのレベルに感じます。
ちなみにこの問題集の50回分のテストの正答数と実際の英検1級試験の正答数との相関関係は以下です。(この本の最初のページに載っています)
合格ボーダー | 余裕合格 | |
1級 | 50% | 70% |
この本の問題を50%正解できれば英検1級の合格ボーダーに載れるってそれってつまり、英検1級レベルよりかなりこのテキストの方がレベルが高いってことですよね。
なのでぼくは正直英検1級の語彙対策ではこの本は使用しておらず、国連英検特Aの対策として使用していました。
悪いレビューもある
実はAmazonでこのテキストを見てみると、悪いレビューも散見されます。
多くは
- スペルミス
- 翻訳ミス
- CDの質の悪さ
です。
ただ、ぼくが持っているのは2014年発行の第二版だから、修正されているのか
スペルミス、翻訳ミスは見当たりませんでした。
(ぼくが気付いてないだけだったらスミマセン・・・)
CDの質の悪さについては第1版からはあまり?改善されていないようで確かに
"まるでカセットテープで録音したような音声"という感じもします。
CDについては、普段使用するような「でる順パス単」とか「キク単」とはレベルが違うのでストレスを感じる方はいるかもしれません。
(ぼくはこのテキストに関してはCDはほぼ使用しませんでしたw)
ただ、CDをたとえ使えなくても「英検1級・国連英検特A級」に突破するための語彙が凝縮されて載っているという点では非常に価値があるとぼくは思いました。
まとめ
ぼくがこのテキストをオススメするのは国連英検特Aを目指している方ですが、
英検1級を目指している方でも目は通しておきたい!とかやってみたいという方は
是非一度手に取ってみてください。
ただ、楽天ではこの商品を見つけられず聞くところによると書店で見つけるのも難しいらしいです。
Amazonではなぜか定価以上(4000円以上)の値段で売られている状態。
メルカリやラクマなどのフリマサイトで購入するのもオススメ!だけど滅多に出品されないし出品されてもすぐ購入されちゃうから
逐一チェックするのが大変(経験上笑)
ということで今回も読んでいただきありがとうございました!